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グラフィックボード(グラボ)とは――
役割、性能の違いを徹底解説
2023.08.30(WED)
2023.08.30(WED)
パソコンで楽しめるオンラインゲームが人気です。なかでも高精細なグラフィックにスピード感のあるアクションを多人数が同時に楽しめるタイトルが注目を集めており、eスポーツ市場も年々拡大傾向にあります。高度な処理が求められるゲームには、パソコンにも相応の性能が求められます。市場には高度性能を必要とするゲームでもストレスなく楽しめる、ゲーム利用に特化した「ゲーミングPC」というカテゴリも登場しています。そしてゲーミングPCの良し悪しに直接関係するパソコンのパーツのひとつがグラフィックボード、通称「グラボ」です。ここではゲーミングPCを中心にグラボについて解説します。
グラフィックボードの役割をわかりやすく解説
グラフィックボードとは文字通り「グラフィック」のための機器です。ここで言うグラフィックとは、パソコンのディスプレイに表示する映像(グラフィック)のことで、グラフィックボードは、この映像を作り出す機能、いわゆるグラフィック生成機能を有しています。電子回路の板(ボード)状の部品で、冷却用のファンが付いているものが多く、パソコン内部に挿して使います。
グラボとはGPUを搭載した拡張ボードのこと
パソコンのディスプレイに映像を表示する機能は、一般にはGPU(Graphic Processing Unit)と呼ばれます。GPUはIC等で構成される電子回路で、CPU(Central Processing Unit)の中に内蔵されているか、専用ICチップとして存在します。グラフィックボードは、このGPU用の専用ICチップを搭載した拡張ボードです。
拡張ボードとは、パソコン内部に挿して機能を拡張できるもので、グラフィックボードを挿せばGPUによって精細で動きの速い映像でもストレスなく表示できるようになります。正確に言うとGPUはグラフィック生成機能を持つIC回路を指しますが、パソコン市場ではグラフィックボードをGPUと呼ぶこともあり、「このパソコンにGPUを追加したい」などと言われることもあります。
グラボの役割は映像処理
グラフィックボードそのものの役割は、CPUに代わって高度なグラフィックを生成することです。ですからGPUは、映像処理に特化した機能を持っているとも言えます。映像処理というのは、同じ作業を繰り返しのすることが多く、そのためGPUは同じ作業を並行して行える並列処理に長けています。
多くのCPUはGPUを内蔵している
グラフィック生成処理は、もともとはパソコンの頭脳とも呼ばれるCPUが担っていました。しかし白黒映像のカラー化、画面サイズの増大、動画の再生など、パソコンが扱う画像は、静止画から動画、いまや映像と呼べるレベルにまでなりました。こうなるとCPUの能力だけでは足りず、別途映像処理のユニットを設けた方が効果的ということで、生まれたのがGPUです。
ちなみにGPUが誕生したとき、それはCPUのICチップ内の、電子回路の一部の領域が割り当てられました。現在のCPUのほとんどには、今もGPU内蔵型が多く存在します。内蔵型のGPUでも、書類作成などの一般的な利用であれば、十分対応できます。なお最近では「グラボを使う」ことを前提として、GPU機能を搭載していないCPUもあります。
グラフィックボードの用途
インターネット閲覧、メールの送受信、書類の作成、写真やYouTube動画を見る程度の処理でしたら、CPU内蔵のGPUで十分楽しむことができます。グラフィックボードを使うのは、こうした通常用途を超えた、高精細で変化の激しい映像を表示させたい場合です。それは動きの激しい3Dグラフィックを使ったシューティングゲーム、大きな静止画や動画の編集、映像配信、ビッグデータ解析、AIなどです。
3Dの最新ゲームを美しい映像で楽しめる
最近は高精細の仮想空間を自由に冒険できるゲームが大流行りです。こうした、見ているだけでも楽しい3Dグラフィック映像を楽しむにはグラフィックボードは必須と言えるでしょう。大きな容量の画像を表示しようとしたとき、段階的に表示されるような経験はありませんか。これはそのパソコンのグラフィック生成能力が、画像の容量や複雑さにスムースに対応できないため、処理に時間がかかったからです。こんなときはグラフィックボードを使えば、スムーズな表示が可能となります。
動画の表示が滑らかでないときもあります。動画は、1秒間に数回〜30回程度静止画を書き換えて「絵が動く」ように見せています。1秒間に書き換える数が少ないと動きがぎこちなくなります。グラフィックボードを使えば画像の描画が早くなりますから、滑らかな表示が可能になります。画像の書き換えは1秒間に30回なら「30fps(frame per second)」と表記します。グラフィックボードやディスプレイによっては、60fps、120fpsというものもあり、数値が大きくなるほど動きはなめらかになります。なお、ゲームによっては、一定レベルの性能を持ったグラフィックボード必須のものもあります。
高画質動画の編集が快適になる
グラフィックボードを使えば動画編集も快適に行えます。動画の表示はそもそも高いグラフィック生成性能が必要ですが、動画編集の場合「動画を切ってつなげる」「動画に色をつける」「動画が真っ白になるよう演出を加える」等々、動画を表示しながら同時にいろいろな効果を加えますので、ますます高いグラフィック生成性能が必要になります。
編集した動画は、加えた効果をまとめて新たな動画に作り替える作業が必要です。このように効果を加える、加えた効果をもとに新たに動画を生成するといった作業はエンコードと言います。グラフィックボードは、エンコード作業を高速に行えるので、動画編集などの作業時間の短縮に貢献します。いろいろな効果をあれこれ試したいときは、グラフィックボードで高速に作業できれば、作業効率を大きく上げられます。
広々使える4Kの4画面ディスプレイが可能
デスクトップパソコンを選択する理由の1つが、大きなディスプレイを複数同時に使える点です。最近ではより高精細な映像表現ができる4Kタイプのディスプレイも一般的になりました。4Kディスプレイを利用する場合は、4K対応のグラフィックボードが必要です。グラフィックボードによっては、4K非対応のものもあるので注意が必要です。4K対応のグラフィックボードなら、複数台のディスプレイを同時に利用できるものもあります。
AI、仮想通貨のマイニングなどにも使われる
グラフィックボードはグラフィック生成に効果がある「並列処理」(似た作業を、同時に複数実行する)が得意です。実はこの並列処理は、先頃話題のAIや暗号資産(仮想通貨)のマイニングにも有効なのです。特にChat GPTなどAI技術が発展してきた背景には、高性能なGPUが安価に使えるようになったこともあります。
AIが学ぶ手法のひとつディープラーニングでは、膨大な計算処理が必要ですが、こうした計算処理はGPUの並列処理で行うと効率よく行えます。暗号資産のマイニングとは、暗号資産で行った取引内容を承認し成立させる作業を指し、この作業は複雑な計算式を大量に実行することが必要で、GPUの並列処理機能はこの作業に向いています。そのため、一時期は高性能のGPUがマイニングに利用されました。しかしこうした処理は大量の電気を消費するので、最近の多くのグラフィックボードには「マイニング制限」が加えられています。
覚えておきたいグラボの基礎知識
グラフィックボードやGPUを提供するメーカー、今売れ筋のボード、ボードの性能の判断方法、型番の見方、人気ゲームをプレイするときに必要なボードはどれか、などを紹介します。ボードを選ぶ際の参考にしてください。
GPUの2大メーカーはNVIDIAとAMD
グラフィックボードの有名なメーカーは2社で、米Nvidia(エヌビディア)社と米AMD(Advanced Micro Devices)社です。両社で市場を二分しています。先行したのはNvidia社で、1999年8月に世界初のGPU搭載グラフィックボード「GeForce 256(ジーフォース 256)」を販売しました。この時初めて、高性能なグラフィックを生成するIC回路をGPUと呼びました。それまではビデオチップ、グラフィックアクセラレータといった呼び方でした。
AMDは、もともとはCPUを製造・販売していたメーカーでしたが、現在はAMD RADEON(ラディオン)という名称のGPUやそれを搭載したグラフィックボードを製造・販売しています。どちらの製品も優秀ですが、市場の声としては、光の反射なども配慮した綺麗なグラフィックに強いNvidia、コストパフォーマンスが良く動きの速いシューティングゲームにはAMD、と言われています。
インテルがGPU市場に新規参入
グラフィックボードは20年近く、米Nvidia社と米AMD社が市場を牽引してきましたが、2020年、CPUメーカーで有名な米Intel(インテル)社が、同社としては22年ぶり、1998年発表の「Intel 740」に継ぐ単体GPUのICチップとして「Intel Iris Xe MAXグラフィックス」を発表しました。
インテルではGPUそのものは、CPUに内蔵する形で提供していましたが、単体のGPU専用ICチップとしては本当に久しぶりの発表でした。その後、2022年に単体GPUの第2弾として「Arc A-シリーズ」を発表、最近ではArc AシリーズのGPUを搭載したグラフィックボードも販売しています。
グラボのメーカーはさまざま
GPUとは一般にIC回路を指し、こうした複雑な回路を持つICを製作できるメーカーは現在、Nvidia、AMD、インテルの3社だけです。しかし3社のGPUチップを利用したグラフィックボードは、3社以外からでも販売されています。有名なところでは台湾のASUS(エイスース)、MSI(エムエスアイ)、GIGABYTE(ギガバイト、)や香港のZOTAC(ゾタック)、独ELSA(エルザ)などがあります。
NVIDIAの代表的なGPU 「GeForce」
Nvidiaの代表的なGPU「GeForce(ジーフォース)」のうち、最近の代表的な売れ筋は以下の通りです。
・GeForce RTX 3060:P「17000」:設定次第でゲームを楽しめる。
・GeForce RTX 3060 Ti:P「21000」:著名なゲームを十分楽しめる。
・GeForce RTX 3070:P「23000」:コストパフォーマンスに優れる。
・GeForce RTX 4070:P「27000」:全てのゲームを十分楽しめる。
・GeForce RTX 4070 Ti:P「32000」:高性能、予算に余裕があればおすすめ。
・GeForce RTX 4090:P「39000」:2023年5月現在、Nvidiaの最高峰モデル。
なお、モデル名にある「P」は、PassMarkという性能テストで確認された数値。大きいほど高性能で、目安は以下のとおりです。
25000以上:4Kで120fpsが可能。ゲーム内で光の反射等も表現できる高精細な映像を表現。3DCGも余裕。対応するディスプレイが必要。 17000~25000:4Kで60fpsが可能。光の反射等も満足ゆくレベルで表現。3DCGに対応できる。対応するディスプレイが必要。 10000~17000:FullHDで60fpsが可能。ほとんどのゲームを楽しむには十分。 6000 ~10000:FullHDで30fpsが可能。ゲームを遊ぶには画質調整が必要。 6000以下:ゲームの画質調整で一番低いレベルにすれば遊べる。
AMDの代表的なGPU「RADEON」
AMD社の代表的なGPUを「RADEON(レイディオン)」の売れ筋は以下の通りです。
・Radeon RX 6400:P「8000」:普通の環境で一般的なゲームを楽しめる。
・Radeon RX 6600:P「15000」:普通の環境で、ほとんどのゲームを楽しめる。
・Radeon RX 6600 XT:P「16500」:普通の環境で、ほとんどのゲームを楽しめる。
・Radeon RX 6700 XT:P「20000」:高精細な映像のゲームを楽しめる。3DCGにも対応。
・Radeon RX 7900 XT:P「29000」:高性能、予算に余裕があればおすすめ。
・Radeon RX 7900 XTX:P「32000」:2023年5月現在、AMDの最高峰モデル。
インテルの代表的なGPU 「ARC」
インテルの代表的なGPUを「ARC」は性能も入門から中級ぐらいの内容です。
・Intel Arc A770:P「8600」:普通の環境で一般的なゲームを楽しめる。
・Intel Arc A750:P「8200」:普通の環境で一般的なゲームを楽しめる。
・Intel Arc A380:P「3800」:軽いゲーム向け。
性能がわかる!GPUの型番の見方
Nvidia
今の中心は「GeForce RTX 40XX」「GeForce RTX 30XX」「GeForce GTX 20XX」「GeForce GTX 16XX」といった型番構成です。たとえば、RTX 4090、RTX 4080、RTX 4070などと番号がふられていて、番号が上がるほど性能が上がります。数字が3桁のものもありますが、現在の4桁より古いタイプで、新製品としては販売されていません。
AMD
「RX 6000」「RX 5000」といった型番構成です。具体的には、RX 7900 XTX、RX 6800 XT、RX 6800など番号とXTといった型番が合わさった形です。XTがつくとグレードが1つ上と見ることができ、一般的にはXTX > XT > Pro > 無印 > SE > LE と言われています。
インテル
Arc A770、A750、A380という型番構成です。数字が大きいほど性能が高くなります。
人気ゲームの必要環境、推奨環境をチェック
人気のゲームを楽しむために必要なパソコン性能、推奨性能等を紹介します。必要な性能とはゲーム製作会社が「このゲームを楽しむにはこの程度の性能が必要です」と表記しているものです。ただその性能は「プレイすることができる」レベルのことが多く、ストレスなく楽しめる、高精細な映像でプレイするためには、もっと上位の性能が求められることが多く、それは推奨性能と言われています。
ライト級(パソコンにそれなりの性能を求めるゲーム)
リーグオブレジェンド:ライアットゲームズのオンラインゲーム。2つのチームが、互いに相手の本拠地を目指して激突します。
必要性能:CPU「インテル® Core™ i3-530 以上」、GPU「GeForce 9600GT 以上」
推奨性能:CPU「インテル® Core™ i3-3300 以上」、GPU「GeForce 560 以上」「Radeon R7 240 以上」
ミドル級(パソコンにしっかりとした性能を求めるゲーム)
フォートナイト:Epic Gamesのオンラインゲーム。複数のプレイヤーが協力してゾンビを撃退していく「世界を救え」モードや最大100人のプレイヤーが他のプレイヤーと対戦して最後まで生き残るために「バトルロイヤル」モードなどを持つ。
必要性能:CPU「インテル® Core™ i3-3225 以上」、GPU「インテル® HDグラフィックス4000 以上(CPU内蔵GPU)」
推奨性能:CpU「インテル® Core™ i5-7300 以上」、GPU「Geforce GTX 1080 以上」「Radeon RX 5600 XT 以上」
ヘビー級(パソコンに高性能を要望するゲーム)
ファイナルファンタジーXIV:スクウェア・エニックスのオンラインゲーム。美麗なグラフィックと演出が特徴です。ただ、その分性能もハイスペックを要求されます。
必要性能:CPU「インテル® Core™ i3 2.4GH 以上」、GPU「Geforce GTX750 以上」「Radeon R7 260X 以上」
推奨性能:CPU「インテル® Core™ i7 3GH 以上」、GPU「Geforce GTX970 以上」「Radeon RX 480 以上」
なお、2023年5月現在、最も高性能を要求するゲームのひとつが「Portal with RTX」と言われています。Valveが開発した一人称視点パズルゲーム「Portal」向けの追加コンテンツで、RTXと書かれてある通りNvidia社(正確には同社関連のNVIDIA Lightspeed Studios)が、同社のグラフィックボードの高性能を存分に味わえるように作ったゲームです。必要性能:CPU「インテル® Core™ i7-12700K 以上」、GPU「Geforce RTX 4080 以上」です。
グラフィックボードを搭載するには
このようにゲームや3Dグラフィックのパワーを存分に味わえるグラフィックボードですが、実際にパソコンに搭載するにはどうすればよいのでしょう。基本的にはグラフィックボードをパソコンにある対応スロットに挿して使います
スロットの規格を確認する
パソコンの中心である各種ICや電子回路が配置されているマザーボードという基盤には、グラフィックボードを装着するためのスロットがあります。現在一般的なスロットの規格は「PCI」です。パソコンの仕様の中に「PCIスロット3基」などとあれば、対応するボードを3つ挿せることを意味します。PCIの規格も進化しており、現在ではPCI Express規格が一般的です。メーカーによっては「PCI Expressスロット」と記載するところもあります。
パソコンケースに余裕が必要
グラフィックボードの大きさは、一般的には幅は107mm、奥行きは312mm(フルサイズ)もしくは173mm(ハーフサイズ)です。冷却用のファンがついている場合は、厚みが3~4cmになります。それなりのボリュームですので、パソコンのケースが小さいと入らないということもあります。また強力な冷却機能を持ったボードでは、そのファンが大きく厚さが5cmを超えて、隣のスロットの空間まではみ出すものもあります。
ロープロファイルとは
グラフィックボードの一般的な幅は107mmですが、これでは横幅が 10cm以下といったスリム型のデスクトップパソコンには入りません。そのため向け幅を半分ほどにした「ロープロファイル」のグラフィックボードというものもあります。ただICチップや電子回路のための面積に制限があるため、高性能なGPUを使うのは難しいと言われています。
ノートパソコンはあとから搭載できない
後からグラフィックボードを追加できるノートパソコンはほとんどありません。ですから、ノートパソコンでもゲームを楽しみたいと思う場合は、最初から性能の高いGPUを内蔵したモデルを選びましょう。ただ後からGPUを追加したユーザー向けには「外付けGPU BOX」という箱があります。これはノートパソコンのThunderBolt端子に挿して使うもので、この箱に別途グラフィックボードを挿せば、ノートパソコンの映像能力をアップすることができます。
パソコンの電源に余裕が必要
グラフィックボードを使う場合、消費電力が大きい点は要注意です。売れ筋のボードを見てみると、 消費電力200w、280w、180wといった高めの数字が並んでいます。省電力タイプというものでも80wほどです。一般的なパソコンの消費電力は100wと言われていますので、グラフィックボードが大食いなのがわかるでしょう。このため追加する場合、元のパソコンの電源でもグラフィックボードの電力をまかなえるか事前に確認しておくことが必要です。足りないもしくはギリギリという場合は、電源を強力なものに交換しておく必要があります。一般には、全消費電力の倍に対応した電源が、安定したパソコンの利用には適していると言われています。
グラボ搭載パソコンを購入するときの注意点
パソコンによっては最初からグラフィックボードが装着されているタイプもあります。そうしたパソコン購入時の注意点をいくつか紹介しましょう。
ノートパソコン向けはやや性能が落ちる
ノートパソコンにもGPUは搭載されています。その多くはCPU内蔵型ですが、コンパクトなグラフィックボードを搭載したものもあります。それらのGPUの型番を見るとデスクトップ型と同じものもありますが、ノート向けは省電力タイプなので、型番が同じでもデスクトップ型よりは性能が低い場合が多いと言われています。
冷却用のファンで音が気になる
グラフィックボードは、大量の計算を行うため使う電力も多く、当然熱を発生します。その熱を冷却するためにファンがついていますが、負荷が高い作業を行うと当然熱が多く発生し、ファンも早く回転します(ファンの回転は温度に比例して早くなるタイプがほとんどです)。中にはファンの音が「うるさい」と感じる場合もあります。そんなユーザーのために、中には水冷できるパソコンケースも存在します。
暑い日はパソコンの冷却に配慮する
グラフィックボードの熱はボードの上のファンが冷却をしますが、それでも夏の暑い日などは冷却が間に合わず、故障の原因になることもあります。そうならないためには、パソコン周りの空気が滞留しないように、パソコンの周囲に隙間を設ける、部屋の換気を積極的に行う、部屋を冷却するなどの対処が有効です。またファンの排出口には長い間の利用でゴミが付着していることもあります。これが溜まるとファンの冷却能力を大きく落としますので、清潔も故障防止に有効です。
高fpsの実現は対応するディスプレイが必要
高性能なグラフィックボードを装着しても、それに対応するディスプレイを利用しないと高精細な映像を楽しめません。ディスプレイのスペックにリフレッシュレートというものがあります。これは1秒間に何回画像を書き換えられるかというもので、一般的には60hz(ヘルツ)でこれは1秒間に60回書き換えることを意味します。性能の高いディスプレイになると、この数値を50、60、144、240などから選ぶことができます。特にゲームではこの機能の効果はてきめんで、144や240になると、速い動きでもなめらかな映像を表示することができます。
NEC Directで購入できるグラボ搭載パソコン
NEC Directでは、パソコンの映像性能を大きくアップさせるグラフィックボードを搭載したパソコンを用意しています。いくつか紹介しましょう。
グラボ搭載のノートパソコン NEC LAVIE Direct N15
ビジネス利用にも十分対応できるノートパソコン「NEC LAVIE Direct N15」には、Intel Arc A350Mグラフィックボードを搭載したモデルがあります。静止画や動画を見る、編集するといった作業を楽に行えますので、ビジネス文書のクオリティーを今まで以上に大きく広げられます。3DCGなどにも対応可能、プレビューなどの確認もすぐに行えます。またライトなゲームなら、Direct N15でそのままプレイできます。ゲーミングPCを用意する必要はありません。
グラボ搭載のデスクトップパソコン NEC Direct GX
プロのニーズにしっかり応えるデスクトップパソコン「NEC Direct GX」には、CPUが「インテル® Core™ i7-12700F」、GPUが「NVIDIA GeForce RTX 3060」のGX750、CPUが「インテル® Core™ i5-12400F」、GPUが「Radeon RX 6400」のGX550の2タイプが用意されています。どちらのグラフィックボードも高性能で、動画の編集や3DCGはもちろん、高精細映像で動きの速いゲームも、そのままプレイできます。またゲームに関する質問を24時間365日電話で問い合わせられる「LAVIE ゲーミングサポート」(1年間無料)もあり、パソコンに詳しくない方もトラブルなくゲームをプレイできます。